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生産性アップの巻

鍛造学ブログ 担当の徳田です。


長かった酷暑もようやく過ぎ去り、朝夕の涼しさに秋の訪れを感じるこの頃ですが、
皆様方におかれましてはいかがお過ごしでしょうか?


さて、今回の主題は「生産性アップ」ですが、
その前に、今夏、各地で自然災害に見舞われた皆様に、心からお見舞い申し上げます。

大阪北部地震に西日本豪雨水害、過去最高の猛暑日、台風、北海道胆振東部地震等々...と、
立て続けに起きる異常気象に、平成最後の年どころか、もしや日本列島最後の年かと思うほどです。

その中で、天気予報から繰り返し流れてくる
「厳重な警戒をして下さい」という言葉が、耳につきました。
大変重みのある言葉ですが、具体性がなく、「では、何をすればいいの?」と、
原稿を淡々と読み上げているテレビ画面の気象予報士に向かって、
一人突っ込みをしておりました(笑)。


それはさておき。
今回のテーマ「生産性アップ」とは、
何のことはない、金型製造設備を新たに増設したというお話です...(笑)。

約9ヵ月の納期を経て、9月2日に弊社のNEWマシンが無事納入。


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なんと20tクレーン車がお出ましし、天候にも恵まれてスムースに所定の位置へON。


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安田工業(株)製タテ型マシニング加工機


これでマシンニング加工機が1台から2台に増えたため、
生産効率が2倍になったのは当然のことですが、
弊社の考え方としましては、まず「金型製作納期の短縮化」につなげるのが第1の目的です。

鍛造金型は、ご承知の通り上下1組ですから、
上型と下型と2台の機械で同時加工すれば加工時間は半分で済みます。


一方、金型の下処理加工と焼き入れ時間は変わりませんが、
それを織り込んでも、今まで最短7日間で金型が完成していたところを、
当該設備の導入により約2日間の製作短縮が可能となり、
なんと最短5日間で鍛造金型を完成させる事が可能となりました。
(※但し、製品形状にも依存しますが)

もちろん、これはお客様から鍛造承認図のOKを頂いてからの納期であって、
その時の弊社の諸事情によって納期は変わりますことをご理解くださいませ。


なお、この製作時間の短縮化メリットは、新規金型だけではなく、
既納先のお客様の鍛造品納期にも及ぶことは言うまでもありません。

そして、新設備を導入した第2の目的は、「残業ゼロ」を目指すことです。

「働き方改革を!」と言われて久しく、
私たちも常々努力して時短を推進しなければと思っていますが、
ともすれば掛け声だけの「時短、時短」になりがちです。

また、根本的な業務改革や合理化が出来ていないのに時短だけを推進しても、
仕事が消化不良になりどんどん滞留する一方なのは自明の理で、
実際にそれで苦労している会社さんも多いと聞きます。

そこで弊社におきましては、
先行投資として最新設備を導入し、生産性のみならず付加価値向上を目指すことで、
結果的に時短に繋げられればと考えております。


兎にも角にも、納期短縮化でお客様に喜ばれ、残業ゼロで社員達にも喜ばれ、
その結果会社の業績が向上すれば万々歳...というもくろみが絵に描いた餅にならないよう、
これからも日々精進してまいります。

新たな設備増強により一層スピーディーな熱間鍛造が可能となった中野鍛造所を、
今後ともご贔屓のほど宜しくお願い申し上げます。