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アプセット鍛造(熱間)

鍛造学ブログ 担当の徳田です。


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謹賀新年。

明けましておめでとうございます。旧年中は格別のお引き立てを賜り厚く御礼を申し上げます。
本年も、なお一層のご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

新年の堅苦しい挨拶はさておき本年の干支「戌」年ですが、皆様にとって素晴らしい一年であります
ように祈念いたます。

さて、大変久しぶりのブログになってしまいましたが、ご覧頂いている方には本当に申し訳ございません。これからも、「鍛造ブログ」頑張ってまいりますので、何卒宜しくお願い申し上げます!


さて、ここ数年の小生の元旦の行事といえば、初詣もそこそこにして家族のアッシー君として、関空近くにある、アウトレットモールの初売りバーゲン会場へ駆け込むのが定番となっております(笑)。

いつも、開店時間より早めに到着していますが、案の定人気店での福袋などは、開店前にもかかわらず何十人以上もの長蛇の列ができ、どこが最後尾かわからない程の混雑ぶりでした(汗)。

さすがに数万円の福袋は買いません(買えません...涙)が、市価の30~50%OFFの衣料品や雑貨、アクセサリー、シューズなど、とても魅力的な商品がたくさん販売されていました。

小生は基本アッシー君なので、買い物する気など全くなかったのですが、周りにつられて仕事用の革靴を一足、衝動買い?してしまいました(汗)

ですので、毎年お正月明けは、お年玉にお買い物と高額な出費が続き、「金欠病」でアップアップしております(涙)。


私話はさておき、そろそろ真剣に本年初年の「鍛造ブログ」を、スタートさせたいと思います。

さて、本日はアップアップつながりで?(笑)、「アプセット鍛造」方法について少々お話しをしたいと思います。

アプセット鍛造とは、別名「すえ込み鍛造」や「ツバ出し鍛造」とも言われて、おもに丸棒の先端部及び中間部に材料径より大きいツバを張り出させる方法です。

外観的には細長い軸形状でありかつ、その一部分が帽子のツバのように張り出している形状、例えば下図のような形状ですね、


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一般的に、このような形状を旋盤加工で太い丸棒から削り出すのは時間がかかり、加工コストも高く
なりがちなので、ならばこの鍛造方法で一気に成型しちゃえば、材料費も仕上げ加工時間も助かりトータルコストの低減につながりますよね。


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鍛造完成品


また、アプセット鍛造品を成型する機械のことを「アプセッタ」と言い、材料の軸部をグリップする機構と軸方向にプレス成型する機構を併せ持った構造になっており、一般的な上下方向で加圧するプレスとは全くの別物になっています。

加えて、アプセット鍛造は写真のように、パンチで軸方向に加圧するため材料の先端部が潰れ、材料の繊維方向の流れ(鍛流線)を複雑化させることになり、丸棒から旋盤加工で仕上げるのと比べて強靭な製品になります。


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鍛流線


用途としては、トラックや産業用機械の駆動軸や回転力伝達部品、バルブの弁棒など、主に利用されています。

また、一般的にアプセット鍛造は型鍛造と比べて成型形状は制限されますが、金型費は相対的に安くなる場合が多いのも特徴です。

弊社では、型鍛造専門でアプセット鍛造と設備が全く違うので、このような製品は製造できませんが、企業ネットワークによる対応や、ご相談にはお答え可能です(笑)。


その他、熱間鍛造についての疑問やご質等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
私、徳田が「熱間鍛造のプロフェッショナル」として、懇切丁寧にお応えさせて頂きます。

それでは、改めて本年も宜しくご厚情を賜りますようお願い申し上げます。


※挿入写真/株式会社ミヤジマ様 御提供(使用許諾済)