

<第15回>ネオテックマンによる熱間鍛造 工法解説
日本屈指の全自動鍛造マシン
「ネオテックマン」を使用。
中空バリ無し鍛造が可能です
その①:ネオテックマンによる全自動・中空バリ無し鍛造について
ネオテックマンは、スペインの熱間鍛造プレス機メーカーです。同社の鍛造プレス機は、油圧により金属に圧力を加えて成形するという非常にユニークな方式を採用しています。
中野鍛造所では2007年、業界に先駆けて、ネオテックマンの全自動鍛造プレス機を導入しました。 国内業界で1社しか導入されていない本機は、鍛造の全工程を完全自動化し、高精度加工によるスピード生産を実現するものです。
材料となる丸棒をセットするだけで、自動的に適温まで加熱してから切断を実施。熱間鍛造工程では、パンチを差し込んで中空を成形すると同時に、バリの出ない鍛造を行います。


その②:ネオテックマンによる熱間鍛造メリット
ネオテックマンによる熱間鍛造メリットは、「コスト削減」「省材料化」「高精度化」の3つです。
■「コスト削減」について
全自動の大量生産により、製造単価を大幅に下げることが可能となります。
■「省材料化」について
中空成形による、大幅な省材料化が可能。また、バリ無しの閉塞鍛造のため、スクラップが発生しません。また、材料となる丸棒の切断時にも、先に加熱後にせん断加工するため切粉の発生がなく、省材料化につながっています。他の自動機と比較しても、ネオテックマンの省材料効果は最高クラスと言えるでしょう。
■「高精度化」について
閉塞鍛造により、精密な仕上がりが可能。全自動のため大量生産においても品質が安定しており、本機の使用により、型ズレ0.05㎜・中空芯ブレ精度0.1㎜という、業界最高レベルの高精度を実現しています。
その③:ネオテックマンに適した形状/適さない形状
このように、多くのメリットが得られるネオテックマンですが、部品により、加工に適した形状/適さない形状があります。
適している部品は、チーズ継手に代表されるような左右対称の形状で、両側から対抗でパンチを入れることが可能なものです。
逆に言えば、適していない部品は、左右非対称複雑な形状です。
また、全自動生産を安定して行えるようになるまでは調整が必要なため、その初期費用を考慮すると、一定以上の量産品であることが必要となります。
まとめ:ネオテックマンの使用により、大幅な鍛造コストダウンが可能
このように、ネオテックマンの使用により、全自動・中空・バリ無しでの熱間鍛造が可能となり、「コスト削減」と「省材料化」「高精度化」を実現できます。



