金属部品製造をお考えの製造メーカー担当者様に 熱間鍛造コンサルタントの德田勝也が、 今すぐ役立つ知識やノウハウを解説いたします。
コストダウン
一体化
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強度アップ
短納期化
精度アップ
省材料化
ネオテックマン
一貫生産体制
自動車整備用の器具を切削から鍛造に変更、 さらに、アルミ合金への熱処理を行うことで 従来比30%の強度アップを実現
D社様は、環境整備機器の部品メーカーです。 今回、当社で製造を行った自動車整備用の「マニホールドゲージ」とは、車載エアコンの配管に繋いで、冷媒となるフロンガスの圧力を測るバルブのことです。また、フロンガスの充填や、引抜を行う際にも使用される器具です。
D社様では、 「自動車整備工場等、プロフェッショナル用の器具として、従来の黄銅・切削品よりも高い耐圧性・耐久性を実現したい」 と、より高強度を得られる鍛造への変更を考慮し、設計段階から弊社へご相談を頂きました。
こちらが、弊社から納入させていただいたマニホールドゲージのボディーです。
カーエアコンのフロンガスには、低圧と高圧の2系統があるため複雑な構造をしており、加工の難しい部品と言えますが、中野鍛造所独自の鍛造技術により、高精度かつ高強度で仕上げることができました。 最終的に、本部品は鍛造成形後、熱処理を行って強度を高めた上で、切削加工により貫通穴を開け、完成させました。
本部品では、強度の高い6000番台の構造用アルミ合金を使用しました。 6000番台のアルミ合金は、シリコンとマグネシウムを含有しており、5000番系のアルミニウムよりも耐食性と強度において優れています。
これに「T6処理」(時効効果処理;溶体化処理後、焼戻し)を行うことで、高い強度を実現することができました。
結果、従来のアルミ切削品に比べ、約30%の強度アップを実現することができました。